理事長挨拶
佐藤理事長
 師走の月を迎えましたが、組合員の皆様には益々ご壮健のこととお察し申し上げます。

 本年は春以来雨がよく降る年で、稲作の作況指数が下がり懸念された年でしたが、管内の出来秋はまずまずとの思いで満足しているところです。

 改良区は、皆様に用水を事無く供給することを最大の使命としているところですが、本年もまた、用水路の破損事故が発生し、皆様の営農に支障を来たすことになりました事は、大変申し訳なく遺憾に感じてるところでございます。この件につきましては、平成15年の地震発生に伴う破損事故以来、当改良区最大の懸案事項として対応策を、県を通じ国に働きかけをしてきたところであります。


 破損事故が発生しますと、その補修に多くの費用を改良区は出費しなければなりませんし、皆様の営農に及ぼす影響は甚大なものとなります。

 この状況を市、県、東北農政局に理事会は足を運び、ことの重大さと実情を訴え続けてきました。行政は財政難の折とはいいますが、一滴の水をも揚水に頼らざるを得ない須川の営農を理解して頂くことに一心を傾注してきたところであります。その意が通じまして本年度後半になり改修に向けての方向が見えてきたと思っており、具体的なものは遠からず示されてくると期待しているところであります。出来るだけ早く安心して営農の出来るよう更にお願いを強めていきます。

 当改良区は農地の概ね3分の1が畑地であります。その畑がこの農業情勢が進むなかで荒廃農地の発生が多くなり、国営開発農地として大きな問題になっておりました。しかし、この地方の畜産が進展するなかで関係行政機関、そして係る組合員の尽力により草地としての有効活用が目に見えて増えている状況下にあり、ほっとしているところであり、更に活用が進むことを願うものであります。

 こうした種々の働きを見るなかで、日本は自国の食糧自給率の向上という大命題があるものの、工業立国という前提のなかで、農政は本当に私たち農業を営む者が取り組める農政かと思われる状況になってきていると感じられてなりません。

 三つの施策からなる「新たな経営安定対策」は、農業者に一律に課するに値するのかと感じてならないのです。もっとそれぞれの地域で選択できる施策でなければ集落はゆがみ、過疎は更に進行するのではないかと危惧されてなりません。

 須川の農地はそうした数々の心配される事柄を、他人ごときのように活用されていると思われます。効率よい農地として組合員の皆様にこれからも期待されますように、条件整備を進め、国土保全、農村環境の保全とも合わせて、農村作りの一翼を担っていきますのでよろしくお願い申し上げます。

 組合員の皆様には、来る年が佳き年でありますように御祈念申し上げ挨拶と致します。



                平成18年師走吉日  
                                       理事長
 佐藤 慶一 

 

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更新履歴 新規作成日:2004/04/01
       最終更新日:2006/01/23
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