理事長挨拶
佐藤理事長
 組合員の皆様には日頃より須川土地改良区の業務運営及び事業推進に深いご理解とご協力を頂いておりますことに厚く御礼を申し上げます。

 さて、去る三月十一日に発生しました未曾有の東日本大震災では、一時は去年の稲作は不可能ではと思われました。

 一滴の水さえもパイプラインという地中の施設を通さなければ利用できませんし、圃場もいたる所で崩壊し、「果たして一、二ヵ月後には田植えになるだろうか」「見通しがつかないままでの種まき、育苗に取り掛かれるのだろうか」と心配しつつも何とか手立てしようとの思いで、懸命に復旧に向けて取り組んでまいりました。

 そのような混迷の中、市農地林務科、県農村整備センターからの多大なご尽力があり、ここまでの復旧が成されたことに深く感謝するところであります。休日返上で復旧工事に協力して下さいました業者の方々にも同じ思いであります。

 また、組合員の皆様にも状況を良くご理解いただき、復旧作業が順調に進められたことに感謝とお礼を重ねて申し上げます。

 震災により発生した放射能汚染は、留まるところ無しの様相を呈しており、この様なときには、国・行政は未然の対策に万全を期すべき責任があると考えられますが、後手後手で後始末に汲汲し、国民・農業者は路上に放り出されている状況で無念さが日々募るばかりです。

 心配しておりました米への放射能の影響については、調査の結果放射性セシウムが不検出という結果で、新米の安全性が確認されひとまず安心いたしました。

 一方、県営ため池等整備事業で改修工事を実施しております当土地改良区の命綱である第一号幹線用水路の健全化対策が度重なる地震の発生等で、当初の計画では不安と思われる状況となっております。改修工事に万全を期することから、計画の変更等について県・国との協議をおこない意思統一を図りながら、事業の進捗に努めているところであります。

 稲作を中心とした当土地改良区にとっては、中山間地域等直接支払交付金制度の継続と個別所得保障制度の導入などは、農家側として米価の下落を補う一助になっていると思います。

 しかし、今後発生する農地の復旧工事費の負担が具体的になってきますと、農家の気力が衰え農業に意欲がなくなることに非常に懸念を感じているところであります。

 農家負担の更なる軽減をどう進めていくか、土地改良区あげて各関係方面に要望しております。

 地震災害により当土地改良区として予期せぬ事態が発生しておりますが、通常の維持管理におきましては予算配分に変更なく、体制をより充実し機能の維持増進を図り組合員皆様に営農を強固な体制で支援して行く所存であります。

 今後とも一層のご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げ挨拶といたします。


                平成23年10月  
                                       理事長
 佐藤 慶一

 

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更新履歴 新規作成日:2004/04/01
       最終更新日:2012/09/21
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