明治二十二年、町村制施行以前、大肝入・村肝入ハ左ノ如シ。
大 肝 入
一、天和貞享ノ頃 二関市左衛門
二、元禄拾弐年ヨリ 岩渕三郎兵衛
三、正徳年間 萩荘村達古袋ノ人 小岩九左衛門
四、延享年間 佐々木三左エ門
五、安永年間 佐々木與治右エ門
六、寛政年間 佐々木弥惣エ門
七、享和年間 佐々木倉治
八、文化年間 佐々木清右エ門
文化十三年五月ヨリ、一関地主町菅原屋五代目市郎兵衛貞宣ハ、特二大肝入上席ヲ拝命セリ。
九、文政年間 高橋新四郎
十、天保年間 佐々木三郎
十一、嘉永年間 本村三関ノ人 菊池伝八
十二、萬延年間 宮城縣萩野村有壁ノ人 熊谷新助
十三、元治慶応年間 佐々木三左右門
村肝入
鬼死骸村
一、宮沢ノ人 長田平右エ門
此ノ家長ハ凡ソ十代許リ肝入ヲ勤メ元禄ノ頃ニ至レリ
二、東沢下要害 阿部三郎右エ門
此ノ家、安永年間迄ハ勤メ居リタレバ、天明ノ頃落剥シテ油田村ニ。
鬼死骸邑 長田平右エ門
此ノ家長ハ凡ソ十代許リ肝入ヲ勤メ元禄ノ頃ニ至レリ
阿部三郎右エ門（絶家）
此ノ家、安永年間迄ハ勤メ居リタレドモ、天明ノ頃落剥シテ油田村ニ移住シタルニナランカ。
三、 千葉菊太郎（利左エ門先代）
四、 稲辺忠太郎（忠藤先代）
五、 熊谷良七（安太郎先代）
六、 佐藤吉蔵（兵四郎）
七、 千葉栄之助（胤松祖父）
八、 佐藤八五郎（一関町）
牧沢邑
九、数代之レヲ勤ム 弥兵衛
十、 嘉左エ門（阿部官治ノ祖父）
十一、 佐藤八五郎
十二、 岩渕周吉
三関邑
一、 阿部六太夫（絶家）
関邑略誌ニ、西沢屋寿六太夫九代ノ祖・阿部彦十郎、其子清八郎、天正十八年八月十六日ヨリ肝入リ役トナリ、当六太夫迄八代之レヲ勤ムトアリ。
一、 菊池伝左エ門
一、 菊池伝八（慎実先代）
伝八ヨリ以後、代々其ノ名伝八ヲ継ギ、肝入役ヲ勤メ、明治ニ至ル嘉永年間、大肝入ヲ勤メシハ、此ノ家ナリトス。
狐禅寺
一、承應年中ヨリ 新助（揆一先代）
一、貞享二年ヨリ 伝七（千葉伝五郎先代）
一、正徳年中 十内
一、享保年中 七内
一、享保四年ヨリ元文四年 庄右エ門
一、 喜三郎
一、 喜惣右エ門
一、宝暦年中 七内（伝五郎先代）
一、安永年中 仲蔵
一、寛政年中 孫右エ門（金治先代）
一、天保年中 小野寺栄蔵（揆一先代）
一、嘉永年中 明治迄 小野寺良作（揆一ノ父）
滝沢邑
宝永以前不明
一、宝永六年ヨリ正徳マデ 久之亜（佐藤伝蔵ノ先代）
一、享保二年頃 吉郎治（佐藤吉郎治先代）
一、享保五年頃 孫四郎（蜂谷宗三郎先代）
一、寛永二年 （今ハ絶家佐藤彦右エ門ノ上ノ屋敷）
一、宝暦十二年頃マデ 彦平（別人ナレド前ト同屋敷）
一、明和八年頃マデ 庄治エ門（蜂谷舘治先代）
一、安永九年頃マデ 太郎兵衛（阿部長之進先代）
一、寛政二年頃マデ
一、寛政五年頃マデ 庄治エ門（蜂谷舘治先代）
一、弘化四年頃マデ 滝野庄作（佐藤治右エ門先代）
一、嘉永二年頃マデ 佐藤忠右エ門
一、明治維新マデ 千葉倉松
村長及戸長
明治維新トナルニ及ビ肝入廢セラレ、村長及戸長ノ支配ヲ受クルコトトナリ、其順席ニ従ヒ之レヲ列記スレバ、
鬼死骸村牧沢ノ二村ハ、佐藤八五郎、佐藤清五郎、村長ヲ経、明治八年ヨリ一関ノ支配ヲ受ケルニ至リ、戸長・市村矩継、横川謙吾、谷口和親、次ニ山口新之助、中沢種徳諸氏ナリキ。
狐禅寺、滝沢ノ二村ハ、小野揆一、小野寺民治、高橋正太郎ノ諸氏交互戸長トナル。
因ニ、維新後村長職ノ名称種々改称セラレタリ。明治四年、従来ノ肝入ヲ廢シ、明治九年又改正アリテ、村惣代ト改称セラレタリ。同年又、組惣代ト改メラル。明治八年ヨリ地理ノ便宜ニヨリ連合役場ヲ設置スルニ當リ、連合村戸長（一時官選ナリシガ後選挙トナル）アリ、其ノ下村々ニ村惣代組惣代ヲ置カレタルモノトス。
検断役
田村藩制中、天和二年ヨリ本村九鬼（九鬼）ニ検断所ヲ置カレ、蜂谷氏（現宗三郎先祖）代々之レヲ勤ム。
一、寛永十年、小平治五郎ナルモノ、仙台ヨリ滝沢ニ移住シ、天和二年ヨリ代々検断役仰付ケラル。
一、宝永六年ヨリ正徳四年マデ 孫四郎
一、正徳五年 彦八郎
一、享保二年 孫四郎
一、延享二年 彦太右エ門
一、宝暦三年 彦八
一、宝暦六年 彦六
一、明和六年 孫四郎（八四郎ト称ス）
一、文化六年 三郎右エ門（八五郎ト称ス）
一、文化九年 三郎右エ門（寛蔵ト称ス）
一、文政安政ノ頃 蜂谷孫四郎 苗字角ヒタルガ如シ
前頁 次頁 目次 歴史 須川土地改良区 須川ホーム
| 1573 | 天正 | 20 | 正親町 |
| 1592 | 文禄 | 5 | 後陽成 |
| 1596 | 慶長 | 20 | 後陽成 |
| 1615 | 元和 | 10 | 後水尾 |
| 1624 | 寛永 | 21 | 後水尾 |
| 1644 | 正保 | 5 | 後光明 |
| 1648 | 慶安 | 5 | 後光明 |
| 1652 | 承応 | 4 | 後光明 |
| 1655 | 明暦 | 4 | 後西 |
| 1658 | 万治 | 4 | 後西 |
| 1661 | 寛文 | 13 | 後西 |
| 1673 | 延宝 | 9 | 霊元 |
| 1681 | 天和 | 4 | 霊元 |
| 1684 | 貞享 | 5 | 霊元 |
| 1688 | 元禄 | 17 | 東山 |
| 1704 | 宝永 | 8 | 東山 |
| 1711 | 正徳 | 6 | 中御門 |
| 1716 | 享保 | 21 | 中御門 |
| 1736 | 元文 | 6 | 桜町 |
| 1741 | 寛保 | 4 | 桜町 |
| 1744 | 延享 | 14 | 桜町 |
| 1764 | 明和 | 9 | 後桜町 |
| 1772 | 安永 | 10 | 後桃園 |
| 1781 | 天明 | 9 | 光格 |
| 1789 | 寛政 | 13 | 光格 |
| 1801 | 享和 | 4 | 光格 |
| 1804 | 文化 | 15 | 光格 |
| 1818 | 文政 | 13 | 仁孝 |
| 1830 | 天保 | 15 | 仁孝 |
| 1844 | 弘化 | 5 | 仁孝 |
| 1848 | 嘉永 | 7 | 孝明 |
| 1854 | 安政 | 7 | 孝明 |
| 1860 | 万延 | 2 | 孝明 |
| 1861 | 文久 | 4 | 孝明 |
| 1864 | 元治 | 2 | 孝明 |
| 1865 | 慶応 | 4 | 孝明 |
底本：「復刻 眞瀧村誌」
2003（平成15）年6月10日発行
発行者 眞瀧村誌復刻刊行委員会
代表 蜂谷艸平
2004年3月10日作成