完工にあたって

一関地方振興局
一関農村整備事務所
所長 
伊藤日出輝


 一関市及び花泉町にまたがる県営かんがい排水事業須川地区が平成14年度をもって完了の運びとなりました。

 本事業の早期完成を待ち望んでおられた受益農家の方々をはじめ、事業推進にご尽力いただいた多くの関係者の皆様方と共にお慶びを申し上げます。

 本地区は、一関市の東南部、花泉町の北部に位置する丘陵地帯でありますが、昭和45年から昭和62年にかけて実施した国営総合農地開発事業須川地区により開拓した地帯であり、水田約380ha、樹園地約150ha、畑約70ha、計約600haを計画受益面積としたものであります。

 地区の水源は北上川に依存し、揚水機により灌漑していますが、揚水機、パイプライン、電気設備、計器類、制御盤等が経年変化により故障を生ずるようになり、営農に大きな支障を来す状況となりました。

 このため、地域の受益農家の方々の総意により、老朽化したかんがい施設の改修を行うこととし、平成10年度に着工し5年の歳月と約11億円の事業費を投じて新たな施設を整備したものであります。

 本事業では、第一揚水機場ポンプの更新及びオーバーホール、受変電設備・水管理制御設備・第2〜第4揚水機場配電盤などの更新を行ったほか、空気弁・ゲートの改修、自動給水栓の設置などを実施しましたが、これにより安定した用水供給体制の確保と維持管理費の軽減、効率的な水利用、営農労力の軽減が図られるものとかんがえております。

 今後、関係農家におかれましては、事業により整備された用水施設を有効に活用し、経営の安定と地域農業の益々の発展に寄与されることを期待しております。

 終わりに、本事業推進のためにご指導ご支援をいただきました農林水産省をはじめ、一関市、花泉町、須川土地改良区など関係機関に対し心から御礼申し上げ、事業完工のあいさつと致します

                                          平成15年3月

 


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