石油代替エネルギー供給技術の有効性
§0.はじめに

 このホームページでは、これまでエネルギー問題は環境問題における主要な問題ではないという立場から、石油代替エネルギー問題に関しては、基本的な問題点の指摘にとどめていた。
 しかしながら、二酸化炭素地球温暖化脅威説を背景として、石油代替エネルギーシステムの有効性の検討を行わないまま見切り発車的に、行政主導による組織的な導入がいたるところで行われ始めている状況は、もはや看過することは出来ない。
 現在提案されている石油代替エネルギー供給技術の多くは、従来の石油によるエネルギー供給システムに比較して、単位エネルギー供給あたりのコストがほとんど例外なく『高価』な技術である。工業生産過程における主要なエネルギー供給が石油を以って行われていることから、高価な技術とはそれだけ大量の石油投入が行われていることを暗示している。
 このような高価なエネルギー供給システムを導入することは、単に税金の浪費であるばかりでなく、石油とその他鉱物資源の浪費であり、従って環境問題を本質的に更に悪化させるものである。
 しかしながら、現状では行政・企業ばかりでなく、反原発を標榜する民間団体や環境保護団体の多くまでもが石油代替エネルギー供給技術が環境問題の改善に有効であると『信じて』行動している現状は危ういものである。

 ここでは、エネルギー供給技術の本質に立ち返って、石油代替エネルギー供給技術の実効性について検討することにする。

§1.エネルギー産出比
1-1 石油エネルギーシステムの全面的な代替
1-2 火力発電としての発電効率の改善
§2.石油代替エネルギー供給システムの評価
2-1 幾つかの留意点
2-2 原子力発電
2-3 自然エネルギー発電
2-3-1 自然エネルギー発電固有の問題
2-3-2 太陽光発電
2-3-3 風力発電
2-3-4 海洋温度差発電
2-3-5 自然エネルギーの工業的利用と技術の限界
2-4 燃料電池
2-5 バイオマス
2-6 ヒートポンプ!
§3.結論


二酸化炭素地球温暖化脅威説批判 近 藤 邦 明氏 『環境問題』を考える より
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更新履歴
新規作成:Apr.1,2004
最終更新日:Mar.29,2006