問題克服の処方箋 | |
§3-2-1 研究ノート市場経済による無理のないリサイクルを
処分場に廃棄される飲料容器を減らすために完全焼却に加えて 加 藤 峰 之・槌 田 敦 はじめに この研究ノートでは,環境と流通の問題のうち,特に処分場に廃棄される使用済み飲料容器を減らす方法を考える。この問題への対処として,いわゆる容器包装リサイクル法により,市町村が分別回収してこれを企業が再資源化すれば,飲料容器の廃棄物を少なくできると期待された。しかし,この法律は,資源の経済学的定義を無視しており,失敗は確実である。 飲料容器の廃棄物の量を減らすにはリターナブル化が問題解決の鍵とされている。しかし,多くの議論では,以前に日本に存在した通いびんが,今ではビールびんを除き全滅し,使い捨てびんに変わってしまった原因が考慮されていない。したがって,このままではますますワンウェイ化が進むことになる。この研究ノートではその原因を明らかにし,通いびんを復活し,使い捨て容器を減らすための方法を提示する。 なお,石油や植物繊維で作る容器包装は,採算がとれない場合には無理にリサイクルせず,完全に焼却して固形廃棄物を無くし,さらに採算がとれるならば発電することが合理的であることも示す。 1 飲料容器の廃棄による社会経済的影響 2 飲料容器ワンウェイ化の原因と容器包装リサイクル法 3 リターナブルシステムの考察 4 リターナブルシステムに戻すための方策 おわりに 問題克服の処方箋 近 藤 邦 明氏 『環境問題』を考える より |
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更新履歴 新規作成:Mar.6.2009 最終更新日:Mar.12.2009 |
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